Focus On!
精密板金試作で世界のものづくりに貢献する
ツツミ産業の挑戦
精度の高い複雑な曲げや絞り・抜きなどの多様な加工技術を要する精密板金、わけても製品開発の可能性の検証や確認のための試作分野に専門特化しているツツミ産業。「米粒から畳一枚の大きさまでを圧倒的な短納期で」をモットーに開発領域で求められる高難度や特急案件の課題解決で、多くの取引先から『無審査認証工場』 として高い評価を得ている。そのツツミ産業が、昨年より新設された国の技能士検定「レーザー加工作業」の受検に全社体制で挑戦し、その成果を着実に上げている。

長谷川工場長(一級レーザー加工技能士)
技能士検定「レーザー加工作業」の受検にこだわるそのワケとは
レーザー加工のパイオニアとしての矜持
ツツミ産業では2023年に国家技能検定に新設された「レーザー加工作業」に、レーザー加工業務に携わる社員全員が受検に挑み、一挙に1級6名、2級1名が合格している。「昨年は検定新設元年ということもあり、実務の経験は積んでいるものの学科の出題範囲は手探りでしたので、可能な限り関連分野も広く押さえレーザーグループメンバー全員で共有し受検に取り組みました」(長谷川工場長)。今年も既に1級に4名が合格しておりエキスパートの陣容にますますの厚みを加えている。
ツツミ産業はレーザー加工の黎明期である1980年代、機械メーカーが量産1号機を発売すると同時に即導入、その先見性と先駆性に当時の並々ならぬ精密板金加工への思いが窺える。「昨年検定が新設されることを機に、培った知見と実務経験のパフォーマンスを証明しようという、社長の強い意気込みに私たちも共感し受検への挑戦が始まりした」(長谷川工場長)。社長自らも初年度に1級合格、そればかりでなく機械科職業訓練指導員の免許も取得し指導役としても牽引、全社一丸でのレーザー加工技術への研鑽熱量が高まっている。
期待が高まるレーザー加工の一歩先を見つめて

レーザーグループはオペレーターとプログラミングを交互に担当するシステムをとることで質実剛健な人材の育成を図っているという。ものづくりの進化とともにファイバーレーザーによる加工の活用領域も大きく拡がっている。ニーズの高まる6-4チタンやマグネシウム合金など難加工材の加工にも積極的に挑戦している。そんなトップランナーとして走り続けるツツミ産業にとって技能士検定の受検は絶好のベンチマークとなっている。
技能士検定の合格が三方よしへの道を拓く
「受検に挑戦し合格を果たしたことで、加工者として体で覚えてきた勘所を整理することができ、暗黙知を言語化する良い機会となったこと、そしてお客様とのコミュニケーションにも活かせる周辺知識や表現が身についたことが大きな収穫でした」(長谷川工場長)と受検の副産物は見逃せない。「加工者が自らのポテンシャルを引き出す」、「お客様への提供価値をより高める」、「次代に繋ぐツツミ産業の挑戦のDNAを確認する」など、レーザー加工作業の技能士検定受検が「三方よし」に一役も二役も買っている。今後について、長谷川工場長は「日々の試作の百戦錬磨の実践経験と技能士検定の受検を通じて得られた知見を合わせ技として、開発分野のサポートを力強く推進していきたい」と意気込みを語った。
ここにも活きる!ツツミの技術
6-4チタン合金製の酸化剤タンク→

(2022年10月8日に秋田県能代市での打ち上げ模様)
【企業情報】
ツツミ産業株式会社
〒252-0132 神奈川県相模原市緑区橋本台2-5-30
TEL : 042-771-0380
FAX : 042-771-0381
https://www.tsutsumi-s.co.jp/
困った ▸